小周天1(丹田に気を集めて背骨に気を上げるまで)


 それでは、いよいよ小周天に入ります。
 
 本では、まず小周天を始める為には、武息という特別な呼吸法を行い下腹を激しく動かし、下腹に強い熱を発生させろと書いています。この強い熱は、アイロンくらいの熱さが必要であるとも書いてあります。私も書いて有るとおりに武息を行い、下腹を動かして熱を発生させようとしました。しかし、ここでまたもや問題が起こります。
 
 たしかに、武息という呼吸法を行うと下腹に「暖かい」感じは出せるのですが、本に書いて有るような「熱い」というような感じは出ないのです。今から思うとこの時点ではまだ、体の気があまり強くなってなかったし、気を集めるコツも掴めてなかったのでしょう。しかし、その時はもちろん、そんな事は解りません。本に書いて有るような事が出来ないので不安になり、しばらく繰り返してばかりいたのですが、やはり全く下腹は熱くなりません。
 
 又、行が止まってしまったのか、、、と悩みながら、しばらく本をよく読んだり強精食を食ったりして修行を続けていました。すると、そのうちにある日、下腹によーく意識をかけると、暖かいものの回りに薄いピリピリとした気を感じれるのを発見したのです。そういえば確か、本の別の箇所にはこういった気感だけでも、小周天が出来ると書いてあったっけ、と思い出し、そこで熱感は後回しにして、とりあえずはその気感を使って気を回すことにしました。
 
 気感を使って小周天をすると決めたので、呼吸を使って丹田に出来るだけ、そのピリピリとした感じを強め一点に集中させます。そして、丹田から会陰へと強めた気の感覚を動かしていくようにしました。しかし、この方法ではやはり、もとの気が弱いのでしょう。途中で気の感じがすぐ消えてしまいます。そこで又、丹田に戻って気を集中して会陰へと持っていくことを何回か繰り返したのですが、それでもやはりすぐ気感は解らなくなるのでした。
 
 どうしても意識のみでは気を続けて動かすのは無理だった為、腕に気を通す練習のところで行った、指を皮膚に沿わせ気を動かす方法を再度使うことにします。この方法はかなり練習してきたので、同様のコツを使うと、今度は丹田から会陰まで気感を途切れさせずに動かすことに成功しました。
 
 そして、そのルートを指を沿わせずに気を動かすことに挑戦しますが、いっぺん気が動いた感じが皮膚に解っているので、これはかなり楽に出来ました。その後はそのルートだけを何回も繰り返し気を動かして、その感覚を強めます。ちなみに本では、熱い気を性器の付け根を動かす際には、気持ちよくなって勝手に精が漏れそうになるので気をつけろと書いてあります。自分の場合、熱い気までは使ってなかったので、そんな事は無いかと思っていましたが、意外と同じように気持ちよくなって精が漏れそうになる事をよく経験しました。その度に肛門と性器をギュッと収縮させてやり過ごしたのです。
 
 次は、会陰から尾てい骨までのルートを気を動かします。しかしこれは、肛門を収縮させながら気を引っ張ると以外とあっけなく、このルートは気を動かせたのでした。これはいささか拍子抜けでしたが、ま、出来たんだから良いかと気楽に考え、さっさと次へと進みます。
 
 その後はしばらく、気を動かした先の尾てい骨で「温養」というものをします。この際、尾てい骨で気を温養していると、尾てい骨からピリピリとした本当に微かな気が、勝手に骨を伝って、少しだけ上に登っていくという事をよく経験しました。本当に微かな気だったのですが、これは何とも不思議な感じがしたものです。
 
 しばらく、尾てい骨で気を温養した後は、気を背中の中心線、背骨に沿って上にあげることになります。本では、これがとても難しいと書いてるのですが、やはりそう書いているだけあって、私も意識だけでは上げる事は出来ませんでした。強めた気の感覚がどうしても途中で消えてしまうのです。そこでまた、指で調子をとる方法を使って、背中の背骨の皮膚のところを気を動かして、その後再度そのルートを意識のみであげる方法を使います。
 
 結局、自分の訓練では背骨の気をあげるときは、ずっとこの方法の繰り返しでした。やはり、ピリピリした気感だけでは、もとの気が弱いんでしょう。しかし、反対にいえば多少気が弱くても、気をしっかりと感じることさえできれば、この段階は進めると言うことになります。
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