ソロモンの大きな鍵

木星の護符


 
 木星の第1の護符。この護符は木星の魔術的印形により成り立っており、円の周りにはNThVNIAL、DVChIH、TzDQIH、PhRSIALといった天使達の名前が書かれている。主な用途としては木星の精霊を呼び出すのに役立つとされる。そして、護符の周りに書かれし名前でも、特にPhRSIALは宝の管理者であり主であるとされ、彼は宝の場所を見つけ、その所有者になる方法を教えてくれるだろう。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。本来、木星は西洋神秘伝統的には富や財産、希望、慈悲、尊敬、敬愛、拡大、安定、成長などといった事柄に関する秘力を象徴するとされる。この護符は、木星の精霊の秘力により、こういった事柄に関係するものを得るのに役立つだろう。また、現代実用的にPhRSIALの司る「宝」とは金銭的なものに限らず、学徒にとっての何らかの木星的な「価値のあるもの」全般を指しているとも考えるのも良いと思う。そこから、この護符は才能や対人関係、新しい未来を見つけるなど、学徒の創意工夫による応用した考え方で用いても良いだろう。

 
 木星の第2の護符。この護符は、栄光、尊敬、威厳、富、そして全ての良き事柄、及び精神の安定を手に入れるのに適している。また、宝を探し、それらを支配する霊を追い払うのにも使用できる。この護符は処女羊皮紙に燕の羽のペンを用い、screech-owl(英国で言うメンフクロウ)の血で書くこと。六芒星の中心にはAHIH、上下の三角で「父」を意味する神名AB、そして残りの三角には右上からIHVHが書かれている。六芒星の外側には、詩篇112篇3節の初めの部分HVN、OShRが書かれている。また、円の外側には同じく詩篇112篇3節「繁栄と富とはその家にあり、その義はとこしえに、失せることは無い」がヘブライ語で書かれている。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。現代実用的には、主の加護する六芒星の象徴により、特に精神の安定や自らの周囲に調和を得る事などに用いると良いだろう。伝統に言うとおり、富や栄光などの木星的事柄を得るのにも適している護符である。また、伝統では護符の作成には処女羊皮紙やメンフクロウの血を用いるという指示があるが、実際にそれらを用いなくとも、それらの象徴的な解釈を理解した上で、この護符を作成すれば良いだろう。

 
 木星の第3の護符。霊を召喚する者を防御し保護する。また、霊が姿を現した時に、この護符を見せれば直ちに従わせることが出来るであろう。円の中の左上の図形は、木星のシールにIHVHを組み合わせたものである。左下は木星の知性体IVPhIALの印形(シジル)であり、右上はADNI、右下はIHVHを書いたものである。円の周りには詩篇125篇1節より、「主に信頼する者は、動かされることなくて、とこしえにあるシオンの山のようである」がヘブライ語で書かれている。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。現代実用的には、現在の優位な状況を保持するためなどに用いるとよいであろう。また、霊的な能力を持つ者にとっては伝統に言うとおり、霊からの攻撃を防御したり霊を従わせる目的に使用できる。

 
 木星の第4の護符。所有者に富と尊敬をもたらす。この護符は巨蟹宮に木星が入っている期間の木星の日と時間に、銀に彫り込んで作ること。円内の上部のヘブライ文字は神名IH、右下には天使の名BRIAL、左下には四角形の周りにBRIALの名を配した図形と、ADNIALの文字がある。円の周りには詩篇112篇3節「繁栄と富とはその家にあり、その義はとこしえに、うせることはない」がヘブライ語で書かれている。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。木星の日とは木曜日を指し、木星の時間とは西欧神秘伝統に言う惑星時間(プラネタリーアワー)を指す。「巨蟹宮に木星が入っている期間」とは、占星術的な考え方によるものである。詳細は占星術を学んでほしいが、木星は12年かけて十二宮を一回りするので、この護符を作成するタイミングは12年中1年しか無い事になる。また、銀も高価なため、実際にはなかなか用いることは出来ないであろう。その為、現実的にこの護符を作成しようと思うならば、木星の日と時に、巨蟹宮と木星の象徴を用いることにより部屋に仮想的な諸力の空間を作り、その上で適した材料を用いて護符を作成する。あるいは、作成した護符に巨蟹宮と木星の象徴による秘力を充填するなどの方法を行うと良いであろう。現代の秘教の学徒にとって、こういった護符を作製し活かす事が出来るかどうかは、如何に学徒が創意工夫を用いれるかにかかっているのである。

 
 木星の第5の護符。この護符は偉大なる力を持ち、確かなビジョンを見るのに用いる。ヤコブは、この護符を用いて天へ届く梯子を見たという。護符の内側にあるヘブライ文字は、円の周りを取り巻くヘブライ語の最後の5つの単語から成り立っている。それらは再構成されて、神秘の名前を構成している。円の周りにはエゼキエル書(Ezekiel)第1章1節の部分から「わたしがケバル川のほとりで、捕囚の人々のうちにいた時、天が開けて、神の幻を見た」がヘブライ語で書かれている。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。現代実用的には、この護符は何らかのビジョン(霊視、幻視)を得るのに用いる事が出来るであろう。ビジョンにより直接的に霊的な情報を得る事も出来るし、様々な占術に応用したり霊夢を得るのにも用いる事が出来るであろう。

 
 木星の第6の護符。これを持ち、聖句「それゆえに、汝は決して死ぬ事は無い」を毎日一心に繰り返し祈れば、全ての地上における危険から守られるであろう。十字の上部にはShRPh、右はThRSISh、下はARIAL、左はKRVBの4つの元素の守護者の名がヘブライ文字で書かれている。円の周りには詩篇22篇16節、17節から「わたしの手と足を刺し貫いた。わたしは自分の骨をことごとく数えることが出来る。」がヘブライ語で書かれている。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。現代実用的には、様々な危険、災いから身を守る護符として用いる事が出来るであろう。

 
 木星の第7の護符。もし汝がこの護符を持って聖句を繰り返し唱え、祈りを持って凝視するならば、貧困に抗する偉大なる力を得るであろう。更に、宝を探し、それを守る霊を追い払うのにも用いることが出来る。この護符は木星の魔術的印形と聖句で作られている。円の周りの聖句は詩篇113篇7節、8節「主は貧しい者をちりからあげ、乏しいものをあくたからあげて、もろもろの君たちと共にすわらせ、その民の君たちと共にすわらせられる」がヘブライ語で書かれている。以上がこの護符に関する伝統的な説明である。現代実用的には金運を良くしたり、自分の才能を見出すのに用いるとよいであろう。

(参照)
・上記の護符はMacgregor Mathers編「The Greater Key of Solomon」(洋書)に所収されているものである。解説については、同書と、同書の邦訳である松田アフラ訳「ソロモンの大いなる鍵」、また、それらの応用を示した青狼団・編著「魔道書 ソロモン王の鍵」を参考にし、このHP独自の解釈も加えている。
・聖書の日本語訳についてはhttp://bible.salterrae.net/の口語訳を参考にさせていただいた。
・護符に書かれている聖書のヘブライ語の文句を学習したい学徒はhttp://www.mechon-mamre.org/p/pt/pt0.htmを参考にさせてもらうと良いであろう。

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