基礎知識015


霊的存在について1

 
 星幽霊とは、星幽界に属する霊たちのことを示す。こういう言葉を用いると、よく誤解されやすい事だが、星幽界(アストラル界)やメンタル界などという言葉を使っても、それは、どこか、こことは違う遠くに別の世界があるという事を指し示すものでは無い。我等が現在、存在する、まさにその場に星幽界と言うものは重なって存在するのだ。それゆえ、ここに座ってても何かの術などの特別な事をしなくても、意識をそのレベルにまで変化させさえすれば、我らはすぐにその星幽界の存在を感じ取ることが出来る。
 
 「星幽霊」は、人間などの意識を持った存在が生み出した残留思念、偽りに満ちた幻影、死んだ人の物質に近しい存在が往き先に迷って出来た抜け殻などを総称して示す。「元素霊」とは元素の世界に属すものであり、かなり物質に近しい存在である。「天使」とは神の命を受け、この世界を動かしている純粋なる存在である。それは、この世界を動かすための法則のエネルギーであり、その機能において絶対なる「善」にして「正義」なる存在である。
 
 「天使」や「星幽霊」などという言葉を使うと、日本の人間にとっては馴染みが来ないかもしれない。これらは、キリスト教の影響を受けた西欧の学徒達が、純粋なエネルギー的存在を、キリスト教的なフィルターを通して認識した結果である。であるから、日本人がそういったエネルギー的存在を認識するときは、神道や仏教などの影響を受けた、また違った認識の仕方をする事が多いであろう。たとえば、「天使」は「精霊」や「守部」「神」、「八百万の神」など、「星幽霊」は単純に「幽霊」、あるいは「浮遊霊」「地縛霊」など、元素霊は「精霊」や「妖怪」。大天使などになると「明王」や「菩薩」などといった感じである。

クリフォトについて

 
 クリフォト(QLIPVTh)とは本来、語源的に「殻」を示すものだが、西欧の伝統ではそれを、大きく2つの意味において捉えている。一つは象徴的に光に反する「闇」の領域の存在を示す。それらは、その存在する場所として「闇の生命の樹」をもつ。それは倒錯したセフィロト、宇宙の妨害者、とぐろ巻く竜の輪である。等級は11であるが10と呼ばれる。
 
 そして、もう一つは「抜け殻」・あるいは「悪霊」。人間が一般的に不浄・あるいは邪悪とされるタイプの強い感情、あるいは低次の欲望などを抱いた時に生まれる思念体が現界に残存し、仮の生命を持ったものを意味する。残留思念体でもあり、こういった存在は我々の身近な至るところに存在する。

燔供祭壇について

 
 燔供祭壇とは、古代において行なわれていた、動物を燃やし神への供物として捧げるための供儀の祭壇を元にした象徴である。形は四重の立方体からなり、面積は20平方キュビト(1キュビトは約45センチ)、高さは10キュビトである。10はセフィロトによって分類される主要部分であり、火の三角形を周囲に形成する。これは、クリフォトや悪霊の次元に繋がるものであり、それらを糧に神への純粋なる祈りの情熱を燃え上がらせる事へと繋がる。

真鍮の海の大水盤について

 
 真鍮の海の大水盤とは、古のソロモンの神殿にて使われた、聖なる場に入る前の清めを行なうためのものから由来するものである。直径は10キュビト、この10という数は10セフィロトを象徴する。高さは5キュビト、ヘーの文字を象徴する。周縁は30キュビト。その盤の周りは12個に分割され、1つの区画につき25個、1キュビトにつき10個の割合で並べられた300個の牛の装飾があり、シンのヘブル文字とルアク・エロヒムの文字の数を象徴している。それを支えるは12頭の牛の像である。それは大いなる母アイマ・エロヒムの12星冠を象徴する。
 
 真鍮の海の水盤は総じてビナー、大いなる原初の創造の大海(わたつみ)の水に反映した女性的力を示す。燔供祭壇と大水盤は、火による「聖別」と水による「浄化」に繋がり、次の香祭壇の前へと純粋なる意志に満ちた学徒を導く。

香祭壇について

 
 香祭壇とは、原初の世界、「聖中の聖なる幕」の前に、かつて立ちたる祭壇を現す。その香祭壇の上には「火」と「水」と「香」ありて、火は物質界へ天をつくり、水は地をつくり、香はそれらを調停させた。現在、西欧の秘教伝統を学びし学徒が見る事の出来る祭壇は、二重立方体の形状にして、霊的なるものの物質への反映である。二重立法祭壇は10のセフィロトに対応する10の正方形からなり、底部がマルクトに対応する。
 
 かつて、その初めの時、香祭壇は霊の黄金にて成り立っていたが、現在、学徒がその最初に見る事の出来る香祭壇は大地を表す、全ての混ざり合った物質の黒色になってしまっている。これは学徒は物質の黒い竜の中から、哲学者の黄金を精錬する方法を学ばなければいけない事を示す。

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